ここではフレックスタイム制を利用することのメリットを紹介します。新米パパがうまくフレックスタイム制を活かせば、仕事と子育てを両立できるようになります。しかし、良い側面だけではありません。デメリットについても取り上げます。
「フレックスタイム制で仕事をしながら子育てにも関われるようになる?」
「出勤時間を自由にすることで、どんな仕事に支障は出ない?」
「パパならではの活かし方はある?」
と疑問のある方に向けて、フレックスタイム制のメリットとデメリットを比較することで、その有効性を確認していきます。パパによる活用事例もご紹介します。
フレックスタイム制のメリット
フレックスタイム制とは、『フレックスタイム制とは|自由に勤務時間を決めていい?制度の仕組みを解説』で述べた通り、1日の出退勤時間を労働者が自由に決められる制度です。
企業によって運用ルールは違いますが、一定の総労働時間内で労働時間の配分を、調整することができます。フレックスタイム制における労働者側の最大のメリットは、個々のライフスタイルに合わせてフレキシブルな働き方ができることです。おもにワークライフバランスを実現する目的で活用されています。
働き方だけではなく生活様式が多様化した現代において、重宝されている制度でいえるでしょう。家族サービスや趣味、副業のために、プライベートの時間をうまく確保できるようになります。では、パパにおいては、どんなメリットがあるのでしょうか。
おもに以下のメリットが挙げられます。
- 子育てへの協力
- 体調管理/睡眠不足の解消
- ストレスの軽減
- 仕事の効率化
1つずつ具体的に説明します。
子育てへの協力
通常の勤務時間内で働いていると、ママのサポートをすることは簡単ではありません。しかし、フレックスタイム制を利用することで、パパも子育てに参加できるようになります。たとえば幼稚園や保育園への送迎、病院への通院の付き添いなどです。子どもの急な発熱や体調不良などにも対応できます。
ほかにも洗濯や掃除、買い物など、ママと協力しながら、日々の暮らしを送ることができます。パパとして、子育てに参加しているという当事者意識を持てることは大きなメリットだと考えられるでしょう。
体調管理/睡眠不足の解消
小さいお子さんがいると、子どもにばかり意識が向いてしまって、自分の体調管理がないがしろになりがちです。とくに悩まされるのが睡眠不足です。夜間の授乳やおむつ交換などで睡眠時間が足りなくのはママだけではありません。赤ちゃんの寝かしつけや夜泣き、むずがりに対応することで、パパの睡眠にも影響を及ぼします。
仕事で疲労している状態に、睡眠不足が重なると体調も悪化しやすくなります。多少辛くても、眠気や辛さを堪えて出勤しなければならないこともあるでしょう。パパが不調になると、子どもや家族にも影響を及ぼすので、早めの対応が肝心です。フレックスタイム制を上手に活用し、充分な睡眠時間を確保したり、早めに退社をして体調管理をするようにしましょう。
ストレスの軽減
産後、精神的に不安定な状態になることを産後うつと呼びますが、父親の産後うつが問題視されています。仕事に加えて、家事・育児のストレスや不安が増加することが起因しています。国立育成医療研究センターの調査では、父親が産後1年間にメンタルヘルスの不調のリスクありと判定される割合は11.0%で、母親の場合とほぼ同程度(10.8%)であると公表されました。
パパが産後うつになると、養育環境が大きく損なわれて、赤ちゃんにも影響を及ぼすでしょう。しかし、勤務時間を自由に決められることで、仕事や子育てのストレスを軽減することができます。時間の面でも、精神的な面でも余裕をもって、日々を過ごせるようになります。
仕事の効率化
出勤時間内でタスクを円滑に進めるべく、生産性の高い仕事をできるようになります。業務を効率化させることは、家庭にも恩恵をもたらします。労働時間を調整できるようになれば、残業や休日出勤をする機会を減らせるため、家族との時間を確保することが可能です。
また、通勤ラッシュの時間帯を避けることができるので、通勤・帰宅にかかる疲労が軽減されるでしょう。その分、仕事に集中しやすくなり、帰宅をしても子育てに時間を有効活用しやすくなります。