幼児と一緒に料理しよう! お手伝いで子どもの食欲を育む方法~パパと幼児の楽しい食事講座 #9~

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幼児と一緒に料理しよう! お手伝いで子どもの食欲を育む方法~パパと幼児の楽しい食事講座 #9~

hyamama

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2歳と4歳の子どものママ。夫は31歳で転職を経験。 転職活動に仕事に育児と、毎日忙しいパパを応援したいと思い、家事・育児に関する記事やママについての記事を書いています。 一緒に子育ての悩みや夫婦の悩みを解消していきましょう。

パパ・ママのすることをなんでも真似してみたい幼児は、料理を作っている姿にも興味を持ち、やりたがるようになります。とはいえお手伝いを頼んでみても、慣れないうちは食べ物をこぼしたり、ボールをひっくり返したりと、逆に片づけの作業が増えてしまい、「自分でやったほうが早い」と思う日もあるでしょう。それでもお手伝いには、面倒でも子どもにさせたい素晴らしいメリットがあります。今回は料理のお手伝いを通して得られるメリットや、頼むときのポイントを紹介します。

子どもにとってはお手伝いも遊びの一つ

パパ・ママにとって、家族の食事を用意するのは1日の仕事の一環であり、親としての義務かもしれません。でも、幼児にとっては「遊び」も「お手伝い」も興味をそそられる楽しいことで、一口大にカットしたウィンナーを積み木みたいに積んでみたくなるし、茶碗洗いの途中で泡を作りたくなるのです。

大人は「遊び」と「お手伝い」を分けて考えがちで、料理のお手伝いをお願いするときに「仕事」という感覚で頼んでしまうと、上手にできない我が子にイライラしてしまいます。「遊びたくなるよね」と子どもの気持ちを理解したうえでお手伝いを頼むのが、やる気を引き出すための第一歩です。怒りすぎると、途端にやる気がなくなってしまうので気をつけましょう。危ないことをしない限りは、パパ・ママ自身も子どもの失敗は当たり前と考えて見守ってください。

料理のお手伝いから得られるメリット

食事の時間に間に合わせようと急いでいるのに「やりたい」と駄々をこねられると、うんざりしてしまいますよね。それでも、面倒に感じるお手伝いをお勧めするのは、子どもの成長を促す有意義な経験ができるからです。お手伝いをすることで子どもが得られるメリットは、次の4つです。

苦手な食材への先入観が薄れる

食材の味だけでなく、色や匂い、見た目などから、口に入れたこともないのに食わず嫌いをする幼児はたくさんいます。しかし食材に対する苦手意識は、ちょっとしたきっかけで克服できることがあります。お手伝いを通して苦手な食材への先入観が薄れていけば、いつもは口をつけなかった料理でも、「食べてみようかな」という気持ちが芽生える可能性もあるので、お手伝いを活用してみましょう。

食欲アップにつながる

自分が手伝った料理はいつもと違い特別です。同じレシピで作っていても、小食の子が普段よりたくさん食べて、パパ・ママを驚かせることもあります。また、作った料理が食べてもらえないのは誰でも悲しいですよね。お手伝いを頑張ったぶん、無駄にしたくないという気持ちも子どもながらに芽生えてきます。料理を作る側になったからこそ食材の大切さに気づき、「残さず食べよう」という食欲にもつながるのです。

自分のことを自分でできるようになる

明確なゴールを知っている子は、自分からそのゴールを目指して動き始めるので、やがて「自分のことを自分でできる」ようになります。例えば「レタスをちぎる」のは1歳半の子どもにもできる簡単な作業です。しかし、ちぎる前にレタスを洗わないと衛生面が心配ですし、終わったら野菜クズを片づけないと作業の邪魔になりますね。このように料理のお手伝いは、他のお手伝いよりも前後の行程と関係が深いため、不都合に感じる場面が多くあります。

まずは前後の行程までをお手伝いの手順として教え、その経験を積むことで、「自分のことを自分でできる」という感覚を掴んでいくよう導きましょう。そうすれば、しだいに明確なゴールの存在に気づくようになり、自ら考えて行動できるように成長していくのです。

満足感が得られる

料理のお手伝いをすると、最後には必ず「作ったご飯を食べる」という喜びが待っています。作った人の特権である「味見」が楽しみな子もいるでしょう。パパ・ママも一緒に「おいしいね」と喜びを共有すれば、お手伝いで自分も家族も幸せな気持ちになると気づき、「やってよかった」という満足感が得られます。そして、頼まれたお手伝いを最後までやり遂げた達成感とパパ・ママからの感謝の表現が、その子の自信につながり「またやろう」という意欲を育みます。

子どもにお手伝いを頼むときのポイント

子どもにお手伝いを頼むと、パパ・ママの思い通りに進まなくて、ストレスを感じてしまうこともありますよね。しかし、上手にできていないからと作業途中に怒ったり、見かねて仕事を奪ってしまうのは厳禁です。怒られながらするよりも、楽しめるよう工夫したときの方が、確実に上達します。お手伝いを頼む前に知っておきたい、次の4つのポイントを読んで、どのような気遣いが必要かを考えてみましょう。

お手伝いの流れをシミュレーションする

子どもにホットケーキ作りで「混ぜて」と食材が入ったボールを渡すだけでは、きっと混ぜ方は中途半端で、テーブルの周りも粉だらけになってしまいます。しかし「もっと混ぜて!」「こぼさないで!」と怒っても、お手伝いがイヤになってしまうだけなので、子どもが最後までやり遂げられる工夫を考えておくことが大切です。

ホットケーキ作りなら、食材を混ぜる前にお手本を見せたり、新聞紙を敷いて汚れ対策をしておけば失敗を防げます。パパ・ママのイライラ防止にもつながるので事前にイメージしておきましょう。

ゆっくり手本を見せて真似させる

百聞は一見にしかずというように、言葉で伝えるよりも、見て覚えさせる方が何倍も理解しやすくなります。大人のやることが気になる子どもたちは、パパ・ママの動きや言葉遣いを真似するのが大好きです。楽しい「真似っこ遊び」で料理の動作を学べば、すぐに上達していきます。ゆっくりとお手本を見せて、動きを真似させながらお手伝いの流れを伝えていきましょう。

失敗したときのカバーを教える

お手伝いをさせるときは、失敗しないかハラハラして、あれこれ口を挟んでしまいますが、言いすぎると子どものやる気を削ぐ原因にもなります。とくに1歳半~3歳ごろのイヤイヤ期の子どもは、なんでも自分でやってみたい時期です。あれはダメ、これはダメと言い過ぎてしまうと、「邪魔しないで!」と不満が爆発するため、お手本を見せたあとはなるべく見守ること心がけましょう。

また、小さな失敗をあえて経験させるためにも、余計な手出しをしないように気をつける必要もあります。失敗から「これ以上は力を入れてはいけない」というアウトラインを知ることも、子どもにとっては大切な学びです。そしてこぼしたり、ひっくり返してしまったときは片づけも経験させ、カバーの方法を教えましょう。責めるよりも、そのつど一緒に対処し、どのようにカバーするのかお手本を見せれば、問題を解決する力も養われます。

アドバイスは、目を合わせて小声で伝える

大声で怒りながら注意するよりも、目を合わせながら小声でアドバイスをする方が子どもにはよく伝わります。手順を教えるときや、失敗しそうなときにアイコンタクトをとり、「分かった?」「大丈夫?」と小声で聞いてみましょう。子どもが困っているようなら、小声のままゆっくりとアドバイスを伝えます。そうすれば、何が危ないのか、何が失敗しそうなのかがきちんと伝わります。

刃物や火を使えるのは何歳から?

お手伝いは、年齢に合わせて頼み方を工夫すれば、何歳からでも可能です。例えば2歳以下の場合、まだハサミや包丁を渡すのは不安な年齢です。レタスをちぎったり、食材を混ぜるような、簡単なお手伝いから初めてみましょう。お皿をテーブルに持っていくだけでもいいので、成功体験を積み重ね、お手伝いにいいイメージを持たせることが重要です。使いやすい料理グッズや踏み台を活用すれば、2歳以下の子でもお手伝いの機会が増えるので、便利なアイテムを活用してみてください。

包丁や火は、手指の運動能力が発達し、我慢も少しずつ覚え始めた3歳以上から。刃物を持たせるのが不安なら、プラスチックの手が切れない包丁を利用するのもいいでしょう。また火を使うときは高い位置にあるコンロより、低いテーブルに置いた卓上コンロやホットプレートを使うのがおすすめです。子どもの肘の高さが火の部分より上になるように設置すれば、踏み台や椅子の上より姿勢が安定し、トラブルの回避につながります。火傷が心配なら、火で料理する姿を見せ、どのような危険があるかを話すだけでもいい経験になるでしょう。

お小遣いはあげなくてもOK、満足感が得られる声かけを

お手伝いのあと、「お小遣いをあげるべき?」と悩むこともあるでしょう。しかしお手伝いは生活の中のひとコマであり、家族の暮らしを心地よくするための家事なので、その報酬もお金で渡す必要はありません。お手伝いで得られる小さな喜びでも、子どもは十分満足してくれます。

料理のお手伝いのあとは、頑張ってくれたことを褒め、パパ・ママが喜んでいる気持ちを素直に伝えれば、何ものにも代え難い満足感になるでしょう。他にも、ポイントカードやご褒美シールなど、お金ではなくても目に見える形で成果を残してあげれば、子どものやる気を引き出せます。ぜひお手伝いを通して、子どもと一緒に料理の時間を楽しんでくださいね。次回は食後の歯磨きのポイントや、子どもの虫歯を防ぐ磨き方などをお伝えします。

【参考文献】
※『はじめてのママ&パパのしつけと育脳 』|株式会社主婦の友社2017年刊

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