野菜を食べないときに別の食べ物で栄養を補う方法
子どもの「野菜嫌い」という個性を否定せずに向き合おうと思うと、これまでにお伝えしたような取り組みを何度も試すことになるので、克服までに時間がかかります。そのため、食べるようになるまでの間に、子どもが食べられるものの中で栄養を補う必要があります。私が以前通っていた小児科で、偏食傾向の強い我が子にすすめられたのは納豆でした。納豆は体に必要な栄養素のほとんどが含まれていて、食感も柔らかく幼児の食事には最適なので、とりあえず納豆を食べていれば大丈夫だと言われました。
また、スーパーやコンビニで手軽に購入できる野菜ジュースなら飲みやすく、野菜の栄養を摂取できるので、最近では多くのパパ•ママが子どもの食事に取り入れています。ただ、ジュースにする過程で、栄養素が減少していたり、糖類で味を整えているものも多くあります。食物繊維が含まれていないことからも、あくまで野菜とは別物であると認識しておきましょう。生のフルーツなら、ビタミンやミネラル、食物繊維が損なわれていない形で摂取できるのでおすすめです。
ひと口でも食べたら大成功! たくさん褒めてあげましょう
無理やり食べさせようとせずに、子どもが苦手な野菜にチャレンジしようという気持ちになるまで待つのはとても根気がいる作業です。我が子も野菜をまったく食べてくれなくなった時期があり、無理やり食べさせようとしたこともありましたが、子どもの意に反することをしてもうまくいきませんでした。
結局、一番うまくいったと思える作戦は、おいしく食べている姿を見せて子どもの関心を引き、ひと口でも食べたらたくさん褒める方法でした。「褒められた喜び」が野菜を食べた達成感となり、またチャレンジしてみようという意欲が生まれたのでしょう。これを続けていくことで、今では克服できた野菜もたくさんあります。ぜひみなさんも、ひと口でもいいので頑張って食べたときは、めいいっぱい子どもを褒めてあげてくださいね。
【参考文献】
※『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』| SBクリエイティブ株式会社2021年刊