食後の歯磨きを忘れずに! 子どもの虫歯を防ぐ磨き方とは~パパと幼児の楽しい食事講座 #10~

  1. HOME >
  2. HOT >

食後の歯磨きを忘れずに! 子どもの虫歯を防ぐ磨き方とは~パパと幼児の楽しい食事講座 #10~

hyamama

hyamama

2歳と4歳の子どものママ。夫は31歳で転職を経験。 転職活動に仕事に育児と、毎日忙しいパパを応援したいと思い、家事・育児に関する記事やママについての記事を書いています。 一緒に子育ての悩みや夫婦の悩みを解消していきましょう。

子どもの歯磨きは、歯の本数が増えるほど難しくなってきます。とくに幼児食が始まる1歳半ごろは固形物や甘い物を口にする回数が増え、同時に奥歯も生えてくるため磨く面積が拡がり、パパ・ママの仕上げ磨きもこれまで以上に念入りにすることが求められます。

加えて、自己主張が激しくなる「イヤイヤ期」も重なってくるので、子どもの機嫌をとりながら歯を磨くのは大変な育児となります。しかし、虫歯にならないために、歯のケアは欠かせません。なにより子どもの歯は丁寧に磨くほど、虫歯に負けない強い歯になるので、諦めずに毎日続けることが大切です。そこで今回は、幼児の歯磨きの手順や気をつけておきたいポイント、嫌がるときの対処法などを紹介します。

乳歯は虫歯になりやすい! 毎日のケアが大切

生えたての乳歯は、エナメル質が薄く虫歯になりやすい歯です。とはいえ、5歳半~6歳ごろに抜けて永久歯に生え変わるので、虫歯になっても大きな問題はないと考えているパパ・ママも多いかもしれません。しかし一度虫歯ができてしまうと、その原因菌が口内に増えてしまうため、永久歯まで虫歯ができやすくなる恐れが生じます。また虫歯の痛みや違和感で、片方の奥歯だけで咀嚼する癖や、噛まないで飲み込む癖などにつながり、顎が正常に成長しないという悪影響も心配されます。さらに歯並びや噛み合わせにも歪みが発生する不安もあるため、乳歯でも毎日のしっかりしたケアが重要なのです。

幼児の歯磨きの手順は?

前歯だけならすぐに終わった歯磨きも、奥歯が生える1歳半ごろから難易度が上がります。丁寧に仕上げ磨きをするだけでなく、自己主張が強くなった子どもの機嫌を取りながら磨く必要もあるのです。こちらでは、そんな時間がかかる幼児の歯磨きを、手早く終わらせる手順を紹介します。

手順①まずは歯ブラシを渡して、自分で磨く練習から

歯ブラシの刺激や異物感が苦手な子は、パパ・ママが熱心に歯磨きに誘っても嫌がります。そこで、仕上げ磨きを手早く終わらせるためには、大前提として子どもが歯ブラシに慣れることが何より重要です。まずは子ども自身に歯ブラシを握らせ、歯茎に当たったときの刺激や、どこまで口の中に入れても大丈夫なのかという感覚を知ってもらいましょう。「歯ブラシは怖くない」と気づけば、嫌がっていた子もしだいに口を開けるようになるため、仕上げ磨きがスムーズになります。

子ども用歯ブラシの中でも、柔らかいシリコン素材のものや、プレートがついたものなら、喉を突くなどの不安が軽減できます。そして歩きながらや遊びながら同時に行ってしまう「ながら歯磨き」は事故に繋がるため、子どもに歯ブラシを渡したら動き回らないよう注意してください。歯を磨くときは「真似っこ遊び」のように、パパ・ママが磨き方のお手本を見せ、それを子どもに実践させれば、楽しく練習できますよ。

手順②仕上げ磨きはルートを決めて手早く終わらせる

仕上げ磨きのときの姿勢は、奥歯までよく見えるように、子どもの頭をパパ・ママの膝の上に乗せて磨くのがおすすめです。ペンを持つように軽く歯ブラシを握ったら、空いている方の手で子どもの顔が動かないように固定します。子どもは歯磨き中に動く可能性があるので、口の中や喉の奥に歯ブラシが当たらないように気をつけましょう。なるべく大きな口を開けてもらったら、口の中を傷つけないように、優しい力で磨いていきます。

歯ブラシを無作為に動かしていると、同じところを何度も磨いてしまい、余計な時間がかかってしまいます。そこで、子どもが不機嫌になる前に手早く終わらせるためには、歯ブラシを動かすルートを前もって決めておくことが大切です。下の歯の表面を右から左に磨いたら、裏面に移動して左から右に磨いていくというように順番を決めて行えば、子どもが我慢できなくなる前に歯磨きを終えられます。

手順③奥歯は六面体、全部の面を磨くようにする

奥歯は四角く見えますが、実は磨く面が六面あります。とくに歯茎に近い斜めの面は、意識して歯ブラシを当ててないと磨き残しているかもしれません。手順②の仕上げ磨きが終わっても子どもの機嫌が良さそうなら、奥歯の六面もしっかりと磨いて歯垢が残らないようにしましょう。

幼児の歯磨きで気をつけておきたいポイント

幼児の歯磨きは、大人の歯磨きとは違い、磨くときの雰囲気や子どもの安全を考えることが大切です。パパ・ママが磨くときに気をつけておきたいポイントを4つ紹介します。

仕上げ磨きのときは楽しそうな顔と声で

子どもの口は小さく、目を凝らしていないと磨くのが難しいですよね。しかし、手元に集中していると表情が硬くなり、いつの間にか怖い顔になっていることがあります。パパ・ママの真剣な顔を見て、子どもが不安になることもあるので、歯磨きのときはあえて楽しそうな顔と声で接することも大切です。笑顔を作るように心がけましょう。

嫌がるときはケガをしないように身体を固定する

嫌がる子に無理やり歯磨きをするのはかわいそうですが、やる気になるのを待っていたら、何日も磨けない可能性がありますよね。子どもの気持ちを尊重するのは大切なことですが、虫歯になってしまう方が我が子のためにならないので、ときには諦めずに磨くことも大切です。

硬い歯ブラシにぶつかるとケガをする可能性があるので、嫌がるときは事故防止のために、しっかりと身体を固定してから歯を磨きます。太ももで子どもの頭をはさみ、肩から腕にかけてをパパ・ママの足で抑えたら、そのまま手早く磨きましょう。終わった後は「イヤだったね」と気持ちに寄り添いながら、頑張ったことをたくさん褒めてあげてくださいね。

歯ブラシが痛そうなら指で唇や歯茎を守りながら磨く

口を上手に開けていたのに、仕上げ磨きの途中で閉じてしまうなら、唇や歯茎に歯ブラシが当たるのが痛いのかもしれません。子どもの口の中はデリケートなので、柔らかい素材の子ども用歯ブラシでも痛みを感じることがあります。上唇の裏側にある上唇小帯という筋のよう部分は、とくに痛みを感じやすいので注意が必要です。痛そうなときは、パパ・ママの指で歯茎や唇を保護しながら磨きましょう。

うがいができるようになってから歯磨き剤を使う

子ども用の歯磨き剤の多くは、飲み込んでも身体に害がない成分で作られています。だだし、フッ素や発泡剤のような化学物質を子どもが毎日飲み込むのは心配ですよね。子ども用の歯磨き剤だとしても、使用するのは「ぶくぶくペー」と、うがいができるようになってからがおすすめです。うがいの練習は、お風呂でコップの水を口に含んで出すことから初めましょう。「水を出すときは遠くに飛ばそうね」などと教えながら、パパ・ママがお手本を見せれば早く上達しますよ。

仕上げ磨きを嫌がるときの対処法

子どもの手指の運動能力が発達するのは3歳前後からですが、隅々まで磨けるようになるのは小学生以降です。幼児のうちは、ある程度ひとりでできるようになっていても磨き残しが多いので、パパ・ママが仕上げ磨きを続けることが大切です。とはいえ、嫌がる子の機嫌をとりながら歯を磨くのは根気のいる作業なので、イライラしてしまう日もありますよね。そこで、こちらでは嫌がる子どもの歯磨きをするときに役立つ対処法を3つお伝えします。

歯磨きがしたくなる動画・絵本・アプリなどを活用する

YouTubeには、歯磨き歌の動画がたくさん投稿されています。それらの動画を見せながら仕上げ磨きをすれば、集中しているうちに歯を磨けるので、利用している先輩パパ・ママも多くいます。

また、始める前に歯磨きの絵本を読むのもおすすめです。歯を磨くキャラクターの楽しそうな姿は、子どものやる気を引き出すきっかけになります。最近では、スマートフォンを利用してゲーム感覚で歯磨きができるアプリも出ています。さまざまなメディアの情報を活用して、歯磨きのイメージを楽しいものへと変えていきましょう。

10秒数えているうちに終わらせる

我が子のために「丁寧に仕上げ磨きをしてあげたい」と思うのは素晴らしいことですが、子どもが口を開けてくれなければそもそも歯磨きができません。このようなときは、丁寧に作業するのは諦めて、子どもの気持ちに歩み寄ることも大切です。

どうしても歯を磨きたくない様子なら、子どもが癇癪を起こす前に、「早く終わらせるから」という折衷案を伝えてみましょう。少しでも歯磨きをすれば、唾液の分泌が促されるため、きちんと虫歯予防になります。さらに具体的に「10秒で終わらせるから」と伝えれば、子どもにもすぐに終わると分かるので、歯磨きを受け入れやすくなります。磨くときはゆっくり10秒数えながら、時間がオーバーしないように手早く終わらせましょう。

場所や時間を変えてみる

薄暗い洗面室の床に寝転ぶのがイヤな子もいれば、就寝前の時間帯は眠気で不機嫌になりやすい子もいます。このような場合は、歯磨きする場所やタイミングを変えるだけでも気持ちが切り替わり、歯磨きを受け入れやすくなります。うまくいかないときは、環境を変えて再チャレンジしてみましょう。

 子ども用のデンタルフロスも活用して隅々までキレイに

乳歯が生えそろう2歳以降になると、歯と歯の間の間隔が狭くなり、歯ブラシが届かない隙間に虫歯ができやすくなります。そこで、幼児でも歯の隙間には、デンタルフロスを使うのがおすすめです。

「子どもにはまだ早いのでは?」と思うかもしれませんが、3歳ごろに行う歯科健診でも、歯科医師からデンタルフロスを使うよう勧められます。子ども用のものなら、幼児の小さな口にも入りやすいので、歯磨き後の機嫌がいいときに試してみてください。次回は子どもの脳の発達を促す幼児食のポイントについて紹介します。

【参考文献】

※『はじめてのママ&パパのしつけと育脳 』|株式会社主婦の友社2017年刊

-HOT, 育児・子育て
-, , , , ,