離乳食のゴックン期とは、生後5~6ヶ月頃の赤ちゃんが、母乳やミルク以外のものから栄養をとる練習をはじめる離乳食初期を指します。この頃の赤ちゃんは生まれてから液体しか口にしてこなかったため、食べ物を口に入れても飲み込めず吐き出すことが多くあります。なかなか赤ちゃんが食べてくれないと、「食べさせ方が分からない?」と悩んでしまうパパもいるかもしれません。
離乳食シリーズ第2回は、そんなパパのためにゴックン期をはじめるタイミングから、食べさせる食材は何か、そして食べさせ方などを紹介します。
離乳食を始めるタイミングはいつ頃?
離乳食を始める基準は、赤ちゃんが成長して次のような反応を示すようになった頃です。
- 首がすわる
- 支えがあればお座りできる
- スプーンを舌で押し出さない
- 大人の食事に興味をもつ
離乳食を始めるのは赤ちゃんの首がすわり、起き上がった姿勢を維持できる(支えがあれば座れる)ようにならないと、食べ物を喉に詰まらせてしまう恐れがあるので危険です。また赤ちゃんがスプーンを舌で押し返すのは、哺乳反射という母乳を吸うために赤ちゃんに備わっている能力の一つです。この反応が強いとまだ赤ちゃんの体が離乳食を食べる準備ができていないというサインなので、けっして焦らず、赤ちゃんの成長を待ちましょう。赤ちゃんが大人の食事を見て口を開けて興味を示し、スプーンを押し返すことが少なくなれば、離乳食を始める頃合いです。
1日1回からスタート!慣れてきたら1日2回へ
離乳食を始めた最初の1ヶ月は上のタイムスケジュール例のように、午前か午後の授乳タイムのうち1回に離乳食を足して、食後に母乳やミルクを与えます。赤ちゃんはまだ離乳食に慣れておらず少量しか食べられないので、必要な栄養は母乳やミルクで補います。あくまで離乳食初期の頃は離乳食で栄養をとることは重視せず、食べ物に慣れさせることを大切にしましょう。また毎日なるべく同じ時間帯に離乳食を与えると生活リズムが整います。
赤ちゃんが離乳食を始めて1ヶ月経ち、おかゆ、野菜、豆腐の3品に慣れたら、食事の回数を1日2回に増やします。このとき離乳食と離乳食の間隔は、4時間以上開け、空腹と満腹のリズムを作るよう心がけてください。
ゴックン期に食べさせたい食材
ゴックン期の離乳食は、アレルギーの心配が少なく食べさせやすいおかゆや野菜を中心に献立を考え、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ与えていきます。市販のベビーフードを活用される場合は少量ずつ取り分けて使いやすく、保存もしやすい、お湯で戻して使う粉タイプのものが便利ですよ。この時期の赤ちゃんに食べさせたいおすすめの食材と、与える目安の量は次の通りです。
エネルギー源食品
10倍がゆ 40g、バナナ 20g、じゃがいも 15g
ビタミン•ミネラル源食品
かぼちゃ 10g、ほうれん草 10g、にんじん 10g、トマト10g、りんご 5g
たんぱく質源食品
絹ごし豆腐 25g、豆乳 30ml、きな粉 3g、真鯛10g(刺身1切れ)、しらす干しを塩抜きしたもの10g
この目安は、1回の離乳食でそれぞれの食品グループから1種類を食べたときの量になります。同じクループから2つ以上組み合わせるときは半量ずつに調節します。ただ赤ちゃんの食べる量には個人差がありますし、その日の気分や体調によっても食べる量は変わります。今は母乳やミルクからしっかり栄養がとれていれば大丈夫なので、こちらの量はあくまで目安と考えてください。