妊娠中期(16~27週)のママのマイナートラブル<前篇>~パパのためのマタニティセミナー #9~

hyamama

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2歳と4歳の子どものママ。夫は31歳で転職を経験。 転職活動に仕事に育児と、毎日忙しいパパを応援したいと思い、家事・育児に関する記事やママについての記事を書いています。 一緒に子育ての悩みや夫婦の悩みを解消していきましょう。

マイナートラブルの体験談とパパの協力について<前篇>

まず前篇では、休息をとり、ストレッチや軽い運動をすることで、痛みや不快感を緩和できる症状を中心に紹介していきます。食事改善や体を温めることが有効なむくみ、足がつる、痔、便秘についてはマイナートラブルの後篇でお伝えします。

つわり

妊娠中期になってもつわりが治まらず

30代女性

16週以降も吐き気や気持ち悪さが続いた。むしろ妊娠初期より症状が強くなる日もあり、結局、出産するまでつわりは治らなかった。

つわりは一般的に妊娠16週までに症状が落ち着いてくるママが多いですが、妊娠中期に入っても気持ち悪さが続く方もいます。シリーズ第5回の記事の中でお伝えしたように、気持ち悪さや吐き気の原因は、急激なホルモンバランスの変化によるものだと考えられています。妊娠中期のつわりはそれに加えて、子宮が大きくなってきた影響で、下から胃が押し上げられて圧迫されることも、気持ち悪いと感じる原因になります。

胃が圧迫された状態の妊娠中期以降は、一気に食べると胃に負担がかかるので、食事の回数を小分けにして、少しずつ摂取すると症状を軽減できます。また、妊娠初期までのつわり対策同様、さっぱりとしたもので水分補給をしたり、無理をしないことも大切なので、詳しくはシリーズ第5回の「ママがつわりで苦しんでいるときにパパができること」をご覧ください。

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だるい・眠気

抗えない眠気

20代女性

妊娠する以前は仕事中に眠くなることはなかったのに、妊娠してからは昼になると眠たくてしょうがなかった。毎日ミントガムを噛んで乗り越えた。

妊娠中はホルモンバランスの変化によりだるさを感じたり、眠気に悩まされるママが多くいます。とくに妊娠中期以降は赤ちゃんの成長にともなって、いままで以上に血液が必要となり、その結果、貧血をおこし眠くなっている場合もあります。眠気が強いときは、体が休息を必要としているサインです。家で過ごす時間は、ママがしっかりと休息を取れるように、パパも積極的に協力していきましょう。眠気を覚ますためにストレッチをして血行を良くすることも効果的です。

気持ちの揺れ

気持ちのコントロールがうまくできない

20代女性

お腹が大きくなるにつれ、出産するのが急に不安になったり、理由もなくイライラしたり、泣きたくなることが増えた。家事をパパにお願いしたかっただけなのに、イライラをぶつけてしまうときもあり、申し訳なかった。

ホルモンバランスの変化は、ママのメンタルにも影響を及ぼし、妊娠中は気持ちが浮き沈みしやすくなります。加えて、いままで経験したことがない体の変化や不調、出産への不安から、イライラしたり落ち込んでしまうことも少なくありません。これらの症状はうつの兆候の可能性もあるため、ひとりで抱え込まないように、早めにパパや周囲の人たちがママの相談相手となることが重要です。

ママの相談相手となるときは、何を不安に思っているかをしっかり聞くことを大切にしてください。誰かに話を聞いてもらえるだけでも、気持ちの整理ができたり、不安の原因が明確になったりして、ストレスを解消できることもあります。パパに話しづらい悩みなら、両親や友人、産院の医師に話すことをすすめてみるのもいいでしょう。また、体の不調や疲労が原因で気持ちが不安定になっている場合は、仕事や家事への責任感から無理をしている可能性もあるので、ママが心と体をリフレッシュできる時間を持てるようなサポートをお忘れなく。

腰痛

動けないほど痛い

30代女性

お腹の膨らみがはっきりしてきたころから腰に痛みを感じるようになったが、しばらくしたら治ったので騙し騙し生活していた。妊娠が進むにつれて何度も痛みを感じるようになり、妊娠後期にはぎっくり腰になって動けないこともあった。

妊娠すると分泌される女性ホルモンのプロゲステロンとリラキシンには、骨と骨を繋ぐ靭帯を緩める働きがあります。骨盤を支えている靭帯が緩み不安定になっているところに、徐々にお腹の重みがかかっていくことで、骨盤がずれて腰痛の原因となってしまうのです。対策としては骨盤ベルトや腹帯を使用して、不安定な腰まわりを支えることで、症状を緩和できます。骨盤の歪みを整えるストレッチをしたり、骨盤矯正をおこなってくれる整体院や整骨院で相談をするのもいいでしょう。

また、お腹が迫り出すと体の重心が変わるので、それを支えようと後ろに反りぎみの姿勢になる妊婦が多く、痛みが増す原因となってしまいます。真っ直ぐに立つことが腰痛対策となるので、パパから見てママが反りぎみになっていたら、姿勢を改善した方が良いことも伝えてみてください。

湿布薬にも注意

鎮痛作用のある湿布薬の中には、妊娠中に使用できないものもあります。腰痛や肩こりで悩むママのために、「湿布を買ってきた方がいいかな?」と考えているパパもいるかもしれませんが、かかりつけ医に相談して適切なものを処方してもらいましょう。

足のつけ根の痛み

ズキズキとした痛み

20代女性

妊娠するまでは足の付け根に痛みを感じたことがなかったので、初めての経験だった。ズキズキとした痛みが続いたのでストレスだった。

足のつけ根の痛みは、妊娠中の大きな子宮を支えている靭帯が、お腹の重みに引っ張られた影響で生じるものです。また、恥骨や股関節が圧迫されて痛みが出ている場合もあります。ママがこの症状で辛そうなときは、ラクな体勢になって休めるように配慮しましょう。歩くたびに痛むのであれば、靭帯が緩んで骨盤が不安定になっている影響も考えられるので、骨盤ベルトの装着もすすめてみてください。

肩こり

肩が重い

30代女性

肩がカチカチになってしまい、頭痛がするほどだった。疲れが溜まっているのだと思い放置していたが、友人に指摘されて初めてマイナートラブルの一種であることを知った。

妊娠中の肩こりの原因のひとつは、乳房が大きくなり、肩への負担が増えたことです。また、運動量が減って血行が悪くなったり、妊娠のストレスで筋肉が緊張していることが原因の場合もあります。対策としては、血行を促すために肩周辺を温めたり、ほぐすようなストレッチを行うといいでしょう。

歩くときはママに歩調を合わせよう

お腹が重たくなり、体の重心がズレてバランスを取るのが難しくなってくると、ママは次第に歩きづらくてなっていきます。また、今回紹介したマイナートラブルの「腰痛」や「足の付け根の痛み」の影響で歩くときにスピードが出せない日もあるでしょう。妊娠中は転倒するリスクや赤ちゃんへの影響を考えると、走ることもできないので、置いていかれてしまうとママはとても困ってしまいます。2人で過ごす時間をママを困らせる時間にしないように、パパが歩調を合わせて歩くことを意識してくださいね。

次回は、マイナートラブのル後篇に加えて、ママの妊娠中は上の子どもやパパ自身の生活にも気配りが大切であることもお話しします。

【参考文献】
※『最新! 初めての妊娠・出産新百科mini 』|株式会社ベネッセコーポレーション2021年刊

監修

ゆう助産院 今井智圭子院長

母子のことを第一に考え、自然なお産、楽しい育児を全力でサポート!がモットーの助産院。

明るくアットホームな環境で、頼りになる助産師が、妊産婦さんの心に寄り添って応援してくれます。

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