
海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【小暑】です。
小暑(7月7日頃~7月21日頃)

梅雨明けが近づき、夏本番の暑さを迎える時期になります。この小暑(しょうしょ)から立秋までの間に出す挨拶状が暑中見舞いとされ、それ以前のものは梅雨見舞い、以降のものは残暑見舞いとなります。この暑さを払いのけること、あるいは暑さに負けない対策を講じることを暑気払いといいますが、現在では単に夏場の暑さやストレスを発散させる名目で行われる飲み会を指す場合が多くなっています。
小暑は七十二候では、初候:温風至(あつかぜ いたる)7月7日~7月11日、次候:蓮始開(はす はじめて ひらく)7月12日~7月16日、末候:鷹及学習(たか すなわち わざをなす)7月17日~7月21日の3つに分かれます。雲の間から注ぐ陽がだんだんと強くなる頃、蓮がゆっくりと蕾をほどき花を咲かす頃、5~6月に孵化した雛が巣立ちの準備をする頃という意味になります。
旬のもの

この時期を代表する旬のもの言えば、鱧、大蒜(にんにく)などがあります。この時期の鱧は、産卵を迎えるため身に栄養を蓄えるので、ふっくらとした食べ応えと上品な旨みが楽しめます。湯引きした鱧を梅肉で食したり、吸い物や天ぷらなどが代表的な料理で、特に関西では祇園祭に欠かせない夏の風物詩として親しまれています。
大蒜は、古代エジプトの頃から、過酷なピラミッド建造に従事した労働者に与えられていたというスタミナのつく食材です。 大蒜に含まれるアリインという成分が、エネルギーを発生させてくれ、暑い夏を乗り切るパワーが生まれます。この時期は積極的に摂るよう心掛けたいですね。
季節の行事「祇園祭」

祇園祭は京都の祭りと思われがちですが、京都だけではなく全国にある二千三百の八坂神社でいっせいに祭りが行われます。総本社である京都の八坂神社では7月1日から31日まで行われ、日本三大祭のひとつに数えられています。疫病を鎮める祈願として平安時代の貞観11年(869年)に始まったとされ、1000年以上も続く世界に類を見ない伝統と歴史のある祭りとして広く認知されています。クライマックスの山鉾巡行は「前祭(さきまつり」が7月17日、「後祭(あとまつり)」が7月24日に行われ多くの観光客が京都に訪れます。
暮らしの中の楽しみ「鰻」

土用の丑の日には鰻と言われるように、夏のスタミナ補給の代表とされる食材です。年々、国産鰻の収穫が厳しくなっている今日、鰻も高級料理になってきていますが、やはり夏場に1回は食べておきたいと思うのが人情でしょう。香ばしく焼かれた鰻にマッチしたタレ、それを包み込むご飯との抜群の相性が私たちを鰻重の虜にしてしまうようです。2026年の土用の丑の日は7月26日(日)になります。夏のボーナスも支給される今月ですから、ぜひ、家族皆で鰻を楽しんで欲しいですね。
鰻の詳しいお話はこちらをご覧くださいね。
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『土用の丑の日は鰻!蒲焼きの東西の違いとは?』~子どもと一緒に食を考える #17
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【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊
※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊