ママの体調が安定したら二人で行きたい安産教室
出産前に赤ちゃんのお世話を経験したことがあるパパ•ママは少なく、慣れないうちは新生児を抱っこするだけでも緊張してしまうものです。そこで、ママの体調が安定してきたこの時期に夫婦二人で参加してほしいのが安産教室です。
安産教室では妊娠中の過ごし方や、ママが産気づいたときにパパができる的確なサポートの方法、新生児のお世話の仕方などを学べるので、出産や育児に対する不安の解消につながります。母子学級や両親学級、マタニティセミナーなどと呼ばれることもあり、自治体や産院、企業、妊娠•出産に関わる団体などが主催しています。それぞれセミナーの特長は次の通りです。
【自治体】
地域の保健師や産婦人科医、助産師が講師をつとめ、基本的な産前産後の過ごし方から、自治体独自の子育て支援情報なども教えてもらえます。同じ地域、同じ時期に出産予定のパパ•ママと交流ができるようなプログラムを設けている教室もあります。
【産院】
一般的な妊娠•出産•育児の知識だけでなく、実際の出産方法や妊娠生活について具体的に教えてくれます。院内見学を実施している産院もあり、入院生活のイメージもしやすくないります。産院によっては、安産教室への参加が立ち会い出産をするための必須条件となっている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
【企業】
デパートや育児用品専門店、育児関連の企業などが開催している教室では、出産準備に必要なグッズ情報が充実しています。たとえば、育児用品メーカー主催のものなら、最新の育児グッズを試せたり、育児用品を選ぶときのポイントなどを教えてもらえます。内容は企業によって大きく異なるので、自分が必要としている情報や体験が得られるものを選んで参加することが大切です。
【妊娠•出産に関わる団体】
母子衛生研究会、各都道府県の看護協会、助産師会などの法人が主宰しているものもあり、体験形式や講演会形式など、テーマや内容は住んでいる地域によって異なります。まずは自分の地域の開催情報をチェックしてみましょう。
妊婦さんは歯にも要注意!
妊娠中はホルモンの影響や免疫力の低下、つわりで歯磨きが疎かになっていたことなどが原因で、虫歯や歯周病になりやすい傾向にあります。とくに歯周病になると、病巣部からサイトカインという出産を誘発する働きのあるタンパク質が出て、早産のリスクが高くなる恐れがあり危険です。
また、妊娠後期以降(妊娠28週~)にはママの体の負担となる治療は極力控える必要があるので、早めの受診、早めの治療をおすすめします。ママとしても妊娠後期に治療に通うのは大変ですし、出産後は赤ちゃんのお世話が忙しくてなかなか行けなくなってしまうので、この時期に歯科医院を受診できるようにパパもスケジュール調整に協力ましょう。
いましかないマタニティライフを夫婦で楽しんで
妊娠中の生活は、健康と安全のために、パパ•ママ共にいくつも気をつけなければならないことがあります。でも、出産後はお世話でとても忙しくなるので、ママの体調が回復し始め安定期に向かうこの機会に、夫婦で楽しんでみたいマタニティライフの過ごし方を考えてみてはいかがでしょうか。出産前のいましかできないことで思い浮かぶのは、安産教室やマタニティフォトですよね。でも実はコンサートや演劇、映画など、赤ちゃんを連れて行けない大人向けの娯楽をゆっくり楽しめるのもいまだけです。とくにおすすめなのはクラシックコンサート。ゆっくり座って楽しめ、リラックス効果があり、胎教にもなりますよ。
次回のパパのためのマタニティセミナーは、妊娠中期(16~27週)のママの身体の変化や、この時期の妊婦検診で調べること、パパはどのような対応をすべきかなどをお伝えします。
【参考文献】
※『最新! 初めての妊娠・出産新百科mini 』|株式会社ベネッセコーポレーション2021年刊
監修
ゆう助産院 今井智圭子院長
母子のことを第一に考え、自然なお産、楽しい育児を全力でサポート!がモットーの助産院。
明るくアットホームな環境で、頼りになる助産師が、妊産婦さんの心に寄り添って応援してくれます。