『ママの美容と健康にオススメ♫旬の果実・金柑の魅力』~子どもと一緒に食を考える #50

Terry Naniwa

Terry Naniwa

編集・ライター稼業に従事すること30余年。 子育ては卒業も、新米パパ&ママに先人の教えや 大切な伝統を発信することをライフワークに活動中。 明治、昭和、平成と時をこえて今も息づく暮らしの知恵を 届けます。

この時期は多くの柑橘類が旬を迎えます。なかでも中国原産の小さな小さな柑橘類の金柑(きんかん)はビタミンCを筆頭に数多くの栄養素がギュッと詰まっていて、ママの美容と健康にオススメの果物です。今回は小粒で可愛らしい果実・金柑の魅力に迫ります。

金柑の国内生産量の90%以上を占める九州

金柑の生産量都道府県別シェアを見ると第1位は宮崎県で、じつに国内生産量の70%超を誇っています。第2位は鹿児島県の24%、第3位は熊本県の2%と九州の3県だけで全体の96%超を占めているのです。温暖な地域が金柑の生育に適していることがシェア分布からも良く分かりますね。

ビタミンCの含有量はトップクラス

金柑には可食部100gあたり49mgのビタミンCが含まれています。 レモンのビタミンC含有量は可食部100gあたり50mg。まさにレモンに匹敵するくらいの豊富なビタミンCを金柑は含んでいるのです。 特にオレンジ色の皮部分に多く含まれているので、皮ごとの生食や甘露煮がオススメです。

このビタミンCはコラーゲン生成をサポートしたり、メラニンの沈着を予防したりする働きがあるので、ママの美肌作りの強い味方になります。また免疫力UPや抗酸化作用も高いので、風邪の予防やアンチエイジング効果も期待できるのでママの美容と健康にピッタリと覚えておきましょう。

生活習慣病の予防にも活躍します

金柑は皮だけでなく、筋皮部分にも注目すべき栄養素が含まれています。 特にビタミンPと呼ばれるビタミン様物質( ビタミンと同様の生理作用が認められている物質)、フラボノイドの一種ヘスぺリジンが豊富です。 フラボノイドはポリフェノールの一種で、植物に含まれている色素・苦み・辛味成分にあたり、抗酸化作用や血圧・コレステロールのコントロールなどにも効果があるといわれています。

またへスぺリジンは血流の改善効果が期待されており、動脈硬化や心筋梗塞の予防におすすめです。ママだけでなくパパの生活習慣病予防にも活躍してくれますよ。

まだまだある素敵な栄養素

金柑にはビタミンC以外にも、美容と健康にうれしいビタミンが豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質の代謝をサポートし、脂肪が溜まりにくい体質を作ってくれます。また疲労物質・乳酸の代謝を促進してくれるので、疲労回復効果も期待されています。

ビタミンEは、ビタミンC同様、抗酸化作用が高く細胞の老化を防いでくれるのでママのアンチエイジングの強い味方になります。そして血流を促進し巡りを良くしてくれるので、血色の良いお肌作りや冷え症の予防に効果的です。

β-カロテンはビタミンAの一種で、皮膚や粘膜の健康を維持してくれます。冬の厳しい寒さからママのお肌を守り、乾燥防止に役立ちます。

他にも、むくみ予防や高血圧症状の緩和に効果的なカリウムや、腸内環境を整え便秘解消に効果的な食物繊維もたっぷり含まれています。小さな小さな柑橘類・金柑の素晴らしい栄養素をしっかり理解して、積極的に食べるようにしてくださいね。

おいしい金柑の選び方

みかんや八朔などほとんどの柑橘類が苦みのある皮を剥いて甘い果実だけを食べるのに対して、金柑は皮が甘く果実はやや酸っぱく、丸ごと食べるのが一般的です。 そのため、おいしい金柑を選ぶコツは、皮にツヤとハリがあり、傷のないものをチョイスすることが何より大切です。 ずっしりと重みがあるものがジューシーで栄養素もタップリと覚えておきましょう。

ママのインナービューティのため金柑を食べましょう

金柑の素敵な魅力の数々、いかがでしたか。ママのキレイと健康を維持するためにピッタリの柑橘類。小さな粒に栄養がギュッと詰まっていて、手軽に丸ごと食べられるのが嬉しいですよね。この時期は冷えて血流が滞りやすくなるため、むくみが気になるというママも多いですよね。むくみが気になる時は、ぜひ朝食時のフルーツやおやつ代わりに金柑を食べてくださいね。

【参考文献】

※『キンカンの本』|幻冬舎2016年刊

※『からだのための食材大全』|株式会社NHK出版2016年刊

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