
海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【立夏】です。
立夏(5月5日頃~5月20日頃)

立夏(りっか)とは、季節がしだいに夏めいて来る頃を指す言葉です。春分と夏至のちょうど中間に位置し、この日から立秋の前日までが夏季とされています。新緑が映え、湿度も低く、風も爽やかなことから一年の内でもっとも過ごし易い時期になります。九州では麦が穂を出し、北海道では桜が満開で、じゃがいもや豆の種まきが始まり、全国で人々の精力的な活動が続きます。
立夏は七十二候では、初候:蛙始鳴(かえる はじめて なく)5月5日~5月10日、次候:蚯蚓出(みみず いづる)5月11日~5月15日、末候:竹笋生(たけのこ しょうず)5月16日~5月20日の3つに分かれます。春先に冬眠から目覚めた蛙がウォーミングアップを終え元気に活動し始める頃、冬眠していたミミズが土の中から出てくる頃、筍(たけのこ)がひょっこり顔を出す頃という意味になります。
旬のもの

この時期を代表する旬のもの言えば、にんじん、そら豆などがあります。にんじんは、ビタミンAとなるβカロテンが豊富で、約1/4本で1日に必要な摂取量が摂れます。野菜では珍しく炭水化物が多めで、甘みもしっかり持っています。皮膚の健康維持や免疫力向上に大きな効果をもたらしてくれるので、ママをはじめ、女性は積極的に食べて欲しい食材になります。
そら豆は、鮮やかな翡翠色でホクホクとした食感で濃厚な甘みがあり、栄養価も高い魅力的な野菜です。特にさやごと焼く「丸焼き」は、旨みが凝縮され、ビールのおつまみなどにも最適。またビタミンB群やミネラルが豊富で、疲労回復やむくみ解消にも効果が期待できるアンチエイジング食材でもあるのです。
季節の行事「母の日」

5月第二日曜は「母の日」、今年は5月10日です。その由来は諸説あり明確には定まっていませんが、百年ほど前にアメリカでアンナという女性が自身の母の追悼で白いカーネーションを捧げたことがきっかけとされています。日本では、森永製菓が1937年(昭和12年)5月に「森永母の日大会」を開催したことで認知が高まり、やがて戦後に5月第二日曜に定着したのです。
この日は、母親が健在であれば赤いカーネーションを贈り、亡くなっている場合は白いカーネーションを捧げる習慣が一般的となっています。
暮らしの中の楽しみ「ボンゴレビアンコ」

この時期に旬を迎える「あさり」をおいしく楽しむには「ボンゴレビアンコ」が何よりオススメです。あさりの旨みに、ニンニクの香りと白ワインの風味が効いたオイルベースのパスタです。砂抜きしたあさりをニンニクと白ワインで蒸し、茹でたパスタと乳化させたソースを絡めて作ります。おいしさのコツは、蒸したあさりを一度取り出しておき、身が固くなるのを防ぐこと。そして最後にソースとパスタをしっかり乳化させることがポイントです。ぜひお家で試してみてくださいね。
【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊
※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊