
海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【啓蟄】です。
啓蟄(3月5日頃~19日頃)

「啓」は開く、「蟄」は地中で冬眠している虫を指す意味があります。冬ごもりしていた虫が暖かさに誘われて地表に姿を現す時期になります。ここで言う虫とは昆虫に限らず、カエルやへびなど小さな生き物の総称とされています。店先には山菜など春を感じる食材が並び始め、ひと雨ごとに暖かさが増してきます。この時期の天気の良い日には、早めに雛人形を片付けるのがオススメです。
啓蟄は七十二候では、初候:蟄虫啓戸(すごもりの むし とを ひらく)3月5日~3月9日、次候:桃始笑(もも はじめて さく)3月10日~3月14日、末候:菜虫化蝶(なむし ちょうと なる)3月15日~3月19日の3つに分かれます。土中で冬眠をしていた小さな生き物たちが暖かい春の日差しの下に出てき始める頃、桃のつぼみが開き花が咲き始める頃、厳しい冬を越したさなぎが羽化し美しい蝶へと生まれ変わり羽ばたく頃という意味になります。
旬のもの

この時期を代表する旬のものと言えば、さより、わらびなどがあります。さよりは、春から秋にかけて収穫され、旬はこの時期から5月頃。寿司や天ぷらによく用いられる高級食材で、お祝いの席には、その長い身を結んだ昆布だしのお吸い物が縁起物として供されます。
わらびは、野山などの日当たりのいい場所に多くみられる山菜です。山菜の中でもあくが強く、時間がたつと硬くなってしまうので、採った日には必ずあく抜きが必要なので注意しましょう。この根っこから採れる澱粉が「本わらび粉」で、これを用いて作られるのがプルプルでもちもちとした食感の和菓子、わらび餅なんです。
季節の行事「卒業式」

この時期は卒業シーズンでもあります。小学校から大学まで新しいステップへ進むための節目の行事で、みなさんも思い出に残っている卒業式があることでしょう。仲の良い友達との別れ、好きな想い人との別れなど寂しさや悲しみも伴うこともありますが、その経験が成長への大きな糧にもなってきます。卒業式を迎えたセーラー服姿や袴姿の女学生を見ると、これからの人生へエールを送りたくなりますね。
暮らしの中の楽しみ「ホワイトデー」

3月14日のホワイトデーは日本で生まれたもので、欧米ではこの習慣は定着しておらず、韓国や中国など東アジア地域に根付いている行事になります。バレンタインデーにチョコレートなどを贈られた男性が、相手の女性にお返しとしてプレゼントを贈る日で、当初はマシュマロが主流でした。そのため、マシュマロデーなどとも呼ばれていましたが1980年代後半から、今のホワイトデーの呼び名に統一され定着していきました。2月14日のバレンタインデーも自分自身へのチョコレートを選ぶスタイルに変化を遂げているように、いずれはホワイトデーもその内容が変わってくるのかもしれませんね。でも、形はどうであれ、スイーツ好きの方には楽しみな行事であることは間違いありません。さあ、今年はどんなスイーツを選びましょうかね♫
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【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊
※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊