二十四節気を感じて【白露】~日本の四季のお話~

Terry Naniwa

Terry Naniwa

編集・ライター稼業に従事すること30余年。 子育ては卒業も、新米パパ&ママに先人の教えや 大切な伝統を発信することをライフワークに活動中。 明治、昭和、平成と時をこえて今も息づく暮らしの知恵を 届けます。

海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【白露】です。

白露(9月7日頃~9月22日頃)

白露(はくろ)とは、夜中に大気が冷え、草花や木に朝露が宿りはじめる頃を指す言葉になっています。降りた露は光り、白い粒のように見えることと、中国では秋の色が「白」とされていることから、この時期をそう表すようになりました。日中の暑さも和らぎはじめ、だんだんと秋の気配を感じることが多くなってきます。

七十二候では、初候:草露白(くさつゆしろし)9月7日~9月11日、次候:鶺鴒鳴(せきれいなく )9月12日~9月16日、末候:玄鳥去(つばめさる)9月17日~9月22日の3つに分かれます。草花の上に降りた朝露が白く涼しく見える頃、鶺鴒の声が響きわたる頃、暖かくなる春先に日本にやってきたツバメが、暖かい南の地域へと帰っていく頃という意味になります。

旬のもの

この時期を代表する旬のもの言えば、梨、南瓜などがあります。シャリシャリとした食感がくせになる梨は日本で栽培されている果物の中では最も古く、弥生時代の遺跡からも梨の種が見つかっています。和梨は現在では50種以上もの品種が栽培されていて、この時期の食卓に彩を添えています。枝がついていた頭よりも、お尻に甘みが詰まっているので一度、確かめてみてくださいね。

南瓜はおかずにもスイーツにも重宝する食材です。変わり目栄養価も豊富で、免疫力を高めるBカロテンや冷え症改善によいビタミンEなどが多く含まれているので、季節の変わり目 でもあるこの時期には積極的に摂ることを心がけましょう。

季節の行事「お月見」

旧暦の8月15日は満月にあたり、「中秋の名月」または「十五夜」と呼びます。ちょうど里芋の収穫時期でもあるので「芋名月」とも呼ばれます。お団子を作って、厄除けのすすきと一緒に「月」にお供えをする習慣は江戸時代中期頃から始まりました。穀物の豊作祈願と収穫への感謝で、月に見立てた丸い団子をお供えしたのが、月見団子の始まりになります。

団子は東日本では丸型が主流ですが、西日本では「芋名月」の呼び名から、里芋を模した俵型にこしあんをつけた形も見受けられます。各地の月見団子の形やその由来を調べてみるのも楽しいですよ。

暮らしの中の楽しみ「秋刀魚の塩焼き」

秋の味覚の代表ともされる秋刀魚。背びれや腹びれが体の中部より後方にあり、その後方に数個の離れた小さなひれがあります。体型が刀状をしているところから、漢字では「秋刀魚」と表されるようになりました。この時期の収穫される秋刀魚は皮がピンと張り、背が青黒く光っています。そして頭から背中にかけて盛り上がり、口先が黄色をしており脂がタップリ乗っています。

こうした良質の秋刀魚をおいしくいただくなら、何と言っても塩焼きですね。焼き上がった秋刀魚にすだちを搾ってから、頬張ればお口の中は、まさに秋そのもの。ぜひ家族皆でおいしい秋刀魚を楽しんでくださいね。

【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊

※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊

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