カミカミ期の離乳食でパパが注意すること
カミカミ期でパパがしっかり認識しておきたいことは、栄養不足になっていないかとよく噛んで食べているかの2点になります。
母乳が大好きな赤ちゃんは栄養不足に注意!
母乳をたくさん飲む赤ちゃんを見ていると、たとえ食事量が少なくても栄養は充分と思うパパもいるようですが、生後9ヶ月頃の母乳に含まれる鉄分量は出始めの頃と比べ約50%も減少しています。その影響で母乳が大好きな赤ちゃんほど鉄分欠乏性貧血になりやすい傾向があります。同じように、母乳中のたんぱく質や亜鉛、カルシウムもカミカミ期の頃には減少しているので、積極的に食事に取り入れることが必要となるので、しっかり覚えておきましょう。
丸飲みしているときは与え方と形状を見直す
離乳食を噛まない原因は次の4つです。
- スプーンの与え方と形状に問題がある
- 食材が硬くて歯茎で潰せない
- 食材が柔らかすぎて噛む必要がない
- とろみのづけのすぎ
丸飲みしないためには、赤ちゃん自身が唇を閉じて食べ物を取り込む力をつける必要があります。スプーンを下唇にあてて、赤ちゃん自ら上唇で離乳食を取り込むまで待ちます。また食べ物を取り込みやすいようスプーンの形状は少しくぼみの深いスプーンに変えることがおすすめです。食欲旺盛で食べるスピードが早い赤ちゃんほど、スプーンから流し込むように食べてしまっているので、スプーンを前歯よりも奥に入れないようにし、丸飲みさせないようパパ自身も気をつけてくださいね。
食材が硬い場合だけでなく、噛まなくても飲み込めるくらい柔らかい場合やとろみがついている場合も噛まずに飲み込んでしまう原因になります。離乳食は食べる練習なので、口を動かさずに食べている様子なら食材によってあらみじん切りや角切り、薄切りなど切り方を変えるなど、ママと相談して口の動きのトレーニングを促してあげましょう。
コップ飲みの練習をはじめてパクパク期に備えよう
つなぎが多めの柔らかな肉団子の硬さでも噛めるようになってきたら、いよいよ離乳食の完了期(パクパク期)に近づいてきたサインです。手づかみ食べが上手になったら、今度はコップでお茶を飲む練習も始めてみましょう。赤ちゃんの口のカーブに合った小さめのおちょこやコップからはじめると、赤ちゃんが手に持って飲みやすいので試してみてください。1歳をすぎたらミルクを卒業して、代わりに牛乳やフォローアップミルクに切り替えて乳離れを促すので、今のうちから練習しておくとスムーズに切り替えられますよ。
次回のパクパク期は、1歳~1歳6頃まで続き、離乳食初期や中期よりも長い期間をかけて幼児食に近づけていくコツを紹介します。お楽しみに。
【参考文献】
※『はじめてママ&パパの離乳食』|株式会社主婦の友社2019年刊
※『小児科医のママが教える 離乳食は作らなくてもいいんです。』|株式会社時事通信社2019年刊