離乳食が完了する1歳~1歳6ヶ月ごろの子どもは、お粥を卒業し、柔らかめに炊いたご飯を食べることができるほどに成長しています。でも顎の力や消化器官はまだ未熟でなので、食事から栄養を摂取できるようになっていても、大人と同じ食事が食べられるというわけではありません。そのため幼児食では、大人に近い食事ができるようになる練習として、食材の硬さや形状、味つけを子どもの成長にあわせて変えていき、食べる力を育てていくことが主題となります。
そこで当シリーズでは、子どもが楽しく食事をするための工夫や、この時期の食事で気をつけておきたいことなどを、パパにお伝えします。スタートとなる今回は、1歳6ヶ月~5歳までの幼児食の全体像と、注意しておきたいポイントを紹介します。
幼児食にステップアップするのはいつ頃?
離乳食から幼児食に切り替えるのは、子どもが次の項目をクリア出来たタイミングです。
- 必要な栄養の大半を食事から摂るようになった
- 前歯で食べ物を噛み切り、歯茎で潰して食べる
- 肉団子もそしゃくできる
離乳食が順調に進んでいれば、このころには授乳の量も減り、ほとんどの栄養が食事から摂取できるまでに成長しています。また、口に収まる量だけ前歯で噛み切って食べるのも、食べ物に合わせて食べ方を変える調整力が身についてきている証です。加えて、離乳食のパクパク期(1歳~1歳6ヶ月)で食べ進めてきた肉団子や1cm大にカットした茹で野菜、柔らかめに炊いたご飯などを与えたとき、子どもがしっかりとそしゃくしていれば幼児食にステップアップする頃合いでしょう。
幼児食とおやつを与えるタイミング
離乳食の延長である幼児食では、離乳食完了~2歳の間を前半、奥歯8本が生えそろう3歳~5歳の間を後半と考えます。幼児食前半の子どもは一度の食事量がまだ少ないため、食事と食事の間でお腹が空き過ぎてしまう場合は、10時と15時に軽い補食としておやつを与えます。
また幼児食後半になると一度の食事の量が増えるので、朝食をしっかり食べて昼までもつようであれば、午前中のおやつを無くしても大丈夫です。そのぶん少し早めに昼食を摂るリズムに変えれば、子どもが空腹で不機嫌になることを避けられ、夕食の時間が遅くなることも防げます。夕食が遅くなりすぎると夜更かしの原因になってしまうため、18時ごろには子どもに夕食を与えるような生活リズムを整えることが何よりも大切と、パパもしっかり理解しておきましょう。