生後5ヶ月ごろから始めた離乳食も、いよいよパクパク期(離乳食完了期)に突入です。1歳~1歳6ヶ月にあたるこの時期は、今まで以上にパパと赤ちゃんが一緒に食事をする機会が増えるでしょう。親子で食卓を囲めば、赤ちゃんの食への意欲をさらに高めることができるため、忙しい日々の中でも1日1回は食事を共にできるといいですね。また赤ちゃんのタイムスケジュールにおやつの時間が加わるので、今回はパクパク期におけるチェックポイントと、おやつを与えるときの注意点も紹介します。
パクパク期にステップアップするのはいつ頃?
赤ちゃんに次のような成長が見られたら、カミカミ期(9~11ヶ月)からパクパク期へ移行するタイミングです。
- 朝昼夕の3食をしっかり食べる
- 自分で手づかみして食べる
- 肉団子くらいの硬さのものを歯茎で潰せる
1日3回の食事に慣れて、朝昼夜ともにしっかり量を食べるようになってきたら、パクパク期に移ってもよい頃です。また手づかみして食べるのは、脳が発達して目と手と口の協調運動ができるくらい成長した証なので、これも判断するポイントになります。食べ物の硬さとしては、つなぎを多く使った柔らかい肉団子を歯茎で潰せるようになったら、顎の発達も順調なので次の段階にステップアップしましょう。
離乳食とおやつを与えるタイミング
これまでの離乳食は授乳前の空腹なタイミングに合わせてスケジュールを組んでいましたが、1歳頃に卒乳(乳離れ)する赤ちゃんも多いので、これからはパパ•ママと同じ食事のタイミングに変えていきます。ただそうすると、食事と食事の間隔が5時間以上開くため、一度の食事量が少ない赤ちゃんは途中でお腹が空いてしまいます。よく動きどんどん成長していくこの時期の赤ちゃんにはたくさんのエネルギーが必要です。パパから見て赤ちゃんが3食ともしっかり食べているようであれば、食事の間におやつを追加して、栄養を補うようにしましょう。
母乳やミルクが大好きな赤ちゃんなら無理に卒乳させる必要はありませんが、母乳中の栄養素は出産直後と比べて大幅に減少しているので、しっかりと食事から栄養を摂ることが大切です。詳しくは離乳食シリーズ第4回でお話しした「赤ちゃんに不足しがちな栄養素」についてをご覧ください。加えて授乳の減少や卒乳で、どうしても水分が不足しがちになる赤ちゃんのために、パパ自身もおやつタイムや、お風呂の後に飲み物を与えるように意識していきましょう。
1歳を過ぎてもまだ注意したい食材
1歳を過ぎれば食べてもいい食材が増えてくるので、パパ•ママは初めての食材でも気軽に与えてしまうことがあります。でも赤ちゃんの噛む力や消化能力はまだ発達途上なので、パクパク期でも油断は禁物です。離乳食シリーズ第1回でお伝えした、「赤ちゃんに与えてはいけない食材」加えて、今回は1歳を過ぎてもまだ注意したい食材を紹介します。
生で与えてはいけない食材
山芋、生ハム、スモークサーモン
アレルギーの心配がある食材
えび、いか、かに、ピーナッツ、魚卵
硬い食材
豆類、ナッツ類、キャンディー
弾力がある食材
グミ、ガム、えび、いか、たこ、貝類、こんにゃく
山芋は生の状態だと肌が痒くなる成分が含まれており、赤ちゃんには刺激が強すぎますが、加熱したものであれば9ヶ月以降から食べることができます。スモークサーモンや生ハムは、しっかり加熱されておらず塩分も多いため、3歳を過ぎるまでは与えないよう心がけましょう。アレルギーの心配がある食品は1歳以降から与えてもいいと言われていますが、強いアレルギー症状が出た場合、赤ちゃんの体に大きな負担がかかります。成長を待って3歳以降に初めて与えたという先輩パパ•ママもいるので、急ぐ必要はありませんし、食べさせるときは慎重にごく少量から様子をみるようにしましょう。
硬い食材や弾力のある食材は大前提として、よく噛んで飲み込めるようになってから与えます。乳歯が生えそろう3歳までは、赤ちゃんが食べやすいように細かく刻んだり、すりつぶしたり、よく煮たりと工夫して食べさせましょう。揚げ物や香辛料もまだまだ避けたい時期なので、上記の食材が多用されている「おつまみ」には特に注意が必要です。パパの晩酌タイムは、赤ちゃんの手が届かないところにおつまみを置いて楽しんでくださいね。