くるみには、良質な脂肪分やビタミンなどの栄養素がぎっしり詰まっています。その奇跡的とも言える栄養価の高さと血管を若返らせる作用からパパ・ママの健康に役立つスーパーフードとして近年、注目を集めています。ただ、くるみは料理の食材として馴染の少ない方もまだまだ多く、日々の食卓に並ぶことは稀のようです。今回は、パパ・ママにくるみの素晴らしさをお伝えするとともに、食べ方のコツなども紹介します。
くるみの魅力①「オメガ3脂肪酸」
健康な体を作るために必要な必須脂肪酸は、人の体内では作ることができないため食べ物で摂取しなければなりません。中でもオメガ3脂肪酸は、血管の老化を防ぎ、動脈硬化や脳卒中、高血圧・心臓病などの生活習慣病の予防に役立ちます。ナッツ類に多く含まれていますが、くるみはその含有量がダントツに豊富です。
中性脂肪を減少させ、血栓ができるのを防ぎます。加えて、悪玉コルステロールを減らし善玉コルステロールを増やしてくれます。その結果、血液がサラサラになり血管の壁がしなやかになり血管機能がアップし健康な体の維持に貢献してくれます。パパ・ママがいつまでも若々しく元気で過ごすために、くるみのオメガ3脂肪酸をしっかり摂取して欲しいですね。
くるみの魅力②「豊富なビタミンとミネラル」
くるみに含まれるビタミンの代表がビタミンEです。抗酸化作用によって、体内の脂質の酸化を防ぎ、体を守る働きを持つビタミンで、体内の細胞膜の酸化による老化を防ぎつつ、皮膚の新陳代謝を活発にする手助けをしてくれます。ママの美肌を守る力強い栄養素と言えます。
ミネラル類では、マグネシウム・亜鉛などが代表となります。マグネシウムが不足すると、イライラしたり集中力が維持できない、慢性疲労などの症状になりやすくなるので注意が必要です。また亜鉛が不足すると、味覚障害や皮膚炎などの症状につながりやすくなります。こうしたミネラル類は体の中に貯めておくことができないので、日頃から摂取を心がけることが大切です。
まだまだある♫くるみの魅力
くるみの魅力はまだまだあります。体内の老廃物の排出を助け、便通を促進する働きをもつ食物繊維も豊富に含んでいます。その含有量はさつまいものなんと約2倍もあるのです。パパ・ママのダイエットにも役立ちますよ。
そして最近注目されている老化物質AGE。たんぱく質と糖が結びつき、体内の所々に悪影響を及ぼします。体内で作られるほか、食物から体内に取り込まれることもあり、体内に溜まると各部位の老化が進んでしまうことになります。特に、くるみには食物から吸収されるのを防ぐ効果があるとされ、くるみの定期的な摂取が推奨されているのです。
くるみの効果的な食べ方とは
くるみの素晴らしい栄養価を効率良く摂取するには、どのような食べ方が良いのかをご紹介しておきましょう。サラダやスープなどに利用する場合は、フードプロセッサーにかけるなどをして、粉状に細かく砕いて食べるのがおすすめです。細かくしたくるみの脂肪吸収は、通常の約2倍のスピードになり、栄養的な効率が良くなります。
パスタやピザなどに利用する場合は、加熱し過ぎないことが大切です。内面に火を通し過ぎると、酸素と不飽和脂肪酸が結びついてしまい、オメガ3脂肪酸が失われてしまうので気をつけましょう。別にローストしておいて、最後に加えるような形で利用してくださいね。
1日の摂取量の目安は?
魅力一杯のくるみですが、1日に食べる量はどれ位が良いのでしょうか。体重60kgの人で約25gが適量とされています。手のひらに軽く一杯分が目安となります。もちろん、それ以上食べても問題はありませんが、カロリー過多になってしまうので、やはり適量を守り、毎日、摂取していくスタイルが推奨されています。
料理の食材として利用する方法に加え、食前にローストしたくるみを食べるのもおすすめです。くるみを食べてから食事に入ると、老化物質AGEを総合的に減らすことが可能になります。また皮膚の老化も防いでくれるので、ママに嬉しいアンチエイジング効果も期待できますよ。
くるみをおいしく食べて健康に
くるみが持つ素晴らしい魅力、いかがでしたか。ふりかけに利用するも良し、いつものおかずに合わせるも良し、副菜に利用するも良し、そしてデザートにもと使い勝手は拡がります。ぜひ、家族みんなで積極的にくるみを食べて、健康な生活を続けていってくださいね。
【参考文献】
※『くるみで健康になる』|株式会社宝島社2014年刊
※『くるみ健康レシピ』| 株式会社河出書房新社2014年刊