産後のママの心に起きる変化
ママの心のトラブルを回避するためには、マタニティブルーになりやすいことや、産後うつ病に発展してしまう可能性について、パパや家族が理解していることが何より大切です。マタニティブルーは15~35%(※) 、産後うつ病は10~20%(※)もの人が経験すると言われており、パートナーのママがなる可能性は否定できません。パパは、心のケアにも目を向けてみましょう。こちらでは、マタニティブルーや産後うつ病の特徴などをお伝えします。
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なぜだか泣けてくる! マタニティブルーとは
出産直後からママの身体は元の状態に戻ろうとして、妊娠に伴い増えていた黄体ホルモンや卵胞ホルモンが急激に減少していきます。このホルモンバランスの変化はママの身体だけでなく心にも影響を及ぼし、訳もなく気持ちが落ち込んでしまうマタニティブルーを引き起こします。出産の数日後から一時的に気持ちが揺れやすくなり、なぜだか泣けてきたり、涙もろくなってしまうこともあります。
ママが涙しているとパパも心配になるかもしれませんが、ホルモンバランスの急激な変化が原因なので病的なものではありません。通常、産後10日以内には治っていくため、産後のママなら誰でも起こりえることだと理解しておきましょう。
注意したい産後うつ病とは
産後うつ病は、気分の落ち込みが2週間以上続き、涙もろいだけでなく、同時に強い不安感も感じてしまうのが特徴です。また、不幸せな気分が続き笑えなくなったり、身の回りのことにうまく対処できなくなってしまったりする場合もります。寝る暇もない新生児の育児では疲労が溜まりやすく、気持ちの余裕がなくなってしまうことで、マタニティブルーの状態から産後うつ病に発展してしまうことも少なくありません。
産後うつ病への対策は心のケアに重点をおき、対応していくことが必要です。まず第一歩として、ママがしっかりと休養や睡眠を取れる体制作りを試みましょう。加えて、不安や悩みを聞いてもらうと気持ちが落ち着くこともあるので、パパがママの話をしっかり聞いてあげることもケアに繋がります。ただし適度な休養をとっても気持ちの落ち込みが続くようなら、自治体の育児相談の利用や、精神科・心療内科を受診するなど専門家の支援を受けて解決を図るようにしてください。