『秋鮭のおいしい季節♫その魅力を徹底解剖』~子どもと一緒に食を考える #24

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『秋鮭のおいしい季節♫その魅力を徹底解剖』~子どもと一緒に食を考える #24

Terry Naniwa

Terry Naniwa

編集・ライター稼業に従事すること30余年。 子育ては卒業も、新米パパ&ママに先人の教えや 大切な伝統を発信することをライフワークに活動中。 明治、昭和、平成と時をこえて今も息づく暮らしの知恵を 届けます。

日本人におなじみの魚、鮭。シーズンを通して手に入る魚ですが、今は秋鮭の時期で、産卵を迎え川に帰ってくるタイプが主流です。最大の捕獲量を誇る北海道では「あきあじ」とも呼ばれ、まさに私たちの秋の食卓を彩る代表的な食材として人気があります。今回は、秋鮭の魅力からママにぜひすすめたい素敵な効能をご紹介します。

「サケ」と「シャケ」、どちらが正しい呼び名

漢字では「鮭」と書きますが、これをどう呼ぶかは人によって意見が分かれるようです。基本的な呼び方は、「サケ」と「シャケ」の2種類があり、「サケ」のほうが主流ですが、「シャケ」でも間違いではありません。 辞書などでは「サケ」と記載されていることが多く、そこから派生して「シャケ」という読み方が広がったと考えられています。

一説には、江戸弁を使う人たちがサ行をうまく発音することができずに訛り「サ」が「シャ」になったという話があります。しかし、江戸弁を使っていた地域に限らず「シャケ」と呼ばれているため、この説は確実なものではありません。また加工の有無で「サケ」と「シャケ」を分けているという説もあり、これは生きていたり生の状態のものを「サケ」、食用に加工されたものを「シャケ」と呼ぶとのことです。

たとえば、水族館などで泳いでいるのは「サケ」で、魚屋さんやスーパーなどの棚に切り身で並んでいるのは「シャケ」になります。ただ、この説もそれほど確証があるものでなく俗説のひとつのようです。いずれにしろ、どちらの呼び方でも正解と覚えておきましょう。

秋鮭のおいしさの魅力

秋鮭は、北大西洋などで2~8年ほど回遊した後、産卵のために故郷の川に戻ってくる習性を持っています。産卵前に水揚げされた秋鮭は、産卵前のため身が引き締まっており、卵や白子を成長させるために体脂肪が使われているので、脂分が控えめなことです。

身自体があっさりとしているので、そのまま焼いて食べるよりも、フライやバターを使ったムニエルやホイル焼きなどの料理がおすすめです。特に、川をさかのぼって産卵する直前の鮭がもっともおいしいとされており、卵や白子の旬もこの時期になるのです。

鮭が持つ魅力の栄養素「アスタキサンチン」

おいしさだけでなく秋鮭には、私たちの健康にとって魅力の栄養素を豊富に含んでいます。鮭の身が紅色である基になっている成分のアスタキサンチンが、その魅力の栄養素なのです。産卵を控えた秋鮭は、川を遡上する際に激しい運動と強い日光にさらされます。そのため体内に多くの活性酸素が発生するため、その除去に有効なアスタキサンチンをたっぷり蓄積しています。

私たちの体内でも活性酸素が増えすぎると、老化の原因となるため、抗酸化力が高いアスタキサンチンを豊富に含む秋鮭は健康促進に効果的な食材といえます。同じく抗酸化力が高いとされる栄養素、ビタミンCやカテキンなどよりも優れた効果がアスタキサンチンにはあるとされていますので、家族の健康のために積極的に食べたいものです。

ママの美容にもおすすめ

紫外線を浴びると、肌の表面では大量の活性酸素が作られます。活性酸素によって炎症が起こると日焼けの原因になったり、肌表皮の代謝が衰え、シミやしわができやすくなってしまうおそれがあります。

アスタキサンチンが配合された化粧水を肌に塗ったり、アスタキサンチンが多く含まれる秋鮭を食べれば、表皮で活性酸素の多くが取り除かれるため、シミやしわ、日焼けの原因となるメラニン色素の生成の抑制に効果を発揮してくれます。秋鮭はママの美容にも最適とすすめてあげましょう。

赤ちゃんの離乳食に使う場合は要注意

秋鮭だけに限らず、鮭は私たちの暮らしの中でポピュラーな食材ですから、赤ちゃんの離乳食にも取り入れることが多いようですが、その場合は十分な注意が必要です。鮭は、厚生労働省で定めた「アレルゲンを含む食品の表示」のなかで「特定原材料に準ずるもの」に指定されています。

比較的アレルギー症状を起こしやすい食材とされているため、初めて与える際は少量からスタートし、赤ちゃんの様子を観察するようにしてください。少しでも気になる症状が出た場合は、速やかに医師の診断を受けるようにしましょう。

家族で秋鮭をおいしく楽しみましょう

おいしさと体に嬉しい栄養素がたっぷりの秋鮭の魅力、いかがでしたか。今が食べ頃の秋鮭をぜひ家族で楽しんでくださいね。秋鮭をお手軽に楽しめるおいしいレシピ「鮭ときのこのカルボナーラ風うどん」は、こちらを参考にお試しください。では次回のお話をお楽しみに。

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【参考文献】

※『サケマス・イワナのわかる本』| 株式会社山と渓谷社2017年刊

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