前回は、毎日を忙しく過ごしているパパキャリ世代のパパ・ママでも手軽に続けられる健康習慣として「黒豆茶」を取り上げました。スーパーフード黒豆が持つ、素晴らしい栄養素を余すところなく摂取できる飲み物とお伝えしてきましたね。そこで今回はさらに黒豆茶の効能を深堀し私たちの健康にいかに役立っているかに迫ります。
老化や病気のもと活性酸素を撃退
私たちは呼吸をして体内に取り込んだ酸素を利用して、生きるためのエネルギーを作り出しています。その際に発生するのが活性酸素です。体内で作られる以外にも、食品添加物や大気や水に含まれる汚染物質、煙草の煙などを介して体内に侵入してくるのです。攻撃性が強力な活性酸素は、体を構成する脂質・たんぱく質・DNAを酸化させ、私たちの細胞を老化させ、様々な病気を発症させたり体全体の老化を導きます。
黒豆が持つポリフェノールのひとつアントシアニンには強い抗酸化作用があります。コレステロールや脂質の酸化を防止し、活性酸素の細胞への攻撃を撃退してくれます。つまり老化の防止に繋がり、様々な病気の要因を軽減してくれる効果が期待できます。このアントシアニン以外にも黒豆が持つイソフラボン・サポニン・ビタミンEなども細胞の酸化を防ぐのに役立っているのです。
活性酸素を撃退してくれるもう一つのパワーが酵素です。活性酸素は生命活動では必ず発生してしまうものなんです。そのため私たちの細胞は酵素を作り出し活性酸素を消去する仕組みを持っています。ただ酵素の基になるたんぱく質やミネラルが不足すると、十分な生成が行われなくなってしまいます。黒豆はたんぱく質を豊富に含み、ミネラルもしっかり保有しています。自らが抗酸化作用を持つだけでなく、酵素の原料も持っている素晴らしい食材なのです。
骨密度の低下も防ぐ黒豆パワー
私たちは年齢を重ねていくとどうしても骨が弱くなり骨折しやすくなる傾向があります。骨の代謝のバランスをコントロールしていたエストロゲンが減り、骨を溶かす破骨細胞が活性化しカルシウムが骨から流れ出てしまうのです。このエストロゲンの働きをカバーしてくれるのが、イソフラボンなんです。
またイソフラボンは、近年の研究で骨を作る働きもあることが明らかになってきました。骨密度の低下を防ぎ、骨粗鬆症を予防するのにもイソフラボンを豊富に持つ黒豆は私たちの健康促進に欠かせない食材と言えますね。そして驚くことなかれ、黒豆は骨の材料となるカルシウムもたっぷり含んでいます。なんと100g中の含有量は牛乳の2倍もあるのです。まさにスーパーフードの面目躍如です!
若々しいママのために役立つ黒豆
ママをはじめとする女性の願いは、いつまでも若々しく、そうアンチエイジングですよね。黒豆には、これまでご紹介してきたようにアントシアニン・イソフラボン・サポニン・ビタミンEなどの抗酸化作用を持つ成分が豊富なので、アンチエイジング効果も大いに期待できるのです。紫外線によって生じる活性酸素の害から肌を守ってくれます。加えて、アントシアニンにはコラーゲンを強化してくれる作用もあるので、ハリのある肌を生成することも可能になりますよ。
また黒豆の食物繊維は、腸に刺激を与えて便通を改善するとともに腸内環境を正常化に導いてくれます。その結果、体内の毒素の排出が促進されるので吹き出物などの肌荒れの解消にも繋がるのです。まさにママの美容と健康のために黒豆は強い味方なんです!
黒豆茶で黒豆パワーを摂りましょう
2回に渡ってお届けしてきました「黒豆」の素晴らしいパワー!いかがでしたか。パパ・ママがこれからも快適な生活を続けていくために、ぜひ取り入れて欲しい健康習慣の「黒豆茶」。手軽に今日から始められるので、早速、トライしてみてくださいね。
【参考文献】
※『血管が若返る!黒豆茶健康法』| 株式会社ナツメ社2016年刊
※『機能性野菜の教科書』| 株式会社誠文堂新光社2020年刊