
海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【春分】です。
春分(3月20日頃~4月3日頃)

春分は秋分とともに、太陽が真東から上り真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日です。「国民の祝日に関する法律」によれば、この日は「自然を讃え、生命を慈しむ日」とされています。現在の祝日は基本は日が固定されている中、春分の日と秋分の日だけは天文学上の計算に基づいて決めらるので、年によって若干の違いが生じてきます。3月20日が大半になりますが、年によっては1日前後することがあり、今年2026年は3月20日ですが、来年2027年は3月21日になっています。
春分は七十二候では、初候:雀始巣(すずめ はじめて すくう)3月20日~3月24日、次候:櫻始開(さくら はじめて ひらく)3月25日~3月29日、末候:雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす)3月30日~4月3日の3つに分かれます。雀が巣を作り始める頃、全国各地から桜の開花が聞こえてくる頃、春の訪れとともに、恵みの雨を呼ぶ雷が遠くの空で鳴りはじめる頃という意味になります。
旬のもの

この時期を代表する旬のもの言えば、帆立貝、デコポンなどがあります。貝殻が開いた状態の時に、一方の殻が船でもう一方が帆に見える事が名前の由来となった帆立貝。身が厚くなりタンパク質が増え、旨みが濃くなっているのが今の時期です。北海道や青森など北の冷たい海で育った帆立貝は、旨み成分(アミノ酸)や高タンパク・低脂質な栄養が豊富です。
デコポン(正式品種名:不知火)は、清見オレンジとポンカンの交配で生まれました。ヘタがポコンと出た特徴的な形の柑橘類です。糖度は13度以上、酸度は1%以下という厳しい基準をクリアした高糖度で濃厚な甘みが特徴で、手で皮がむけ内皮ごと食べられる手軽さが人気を呼んでいます。
季節の行事「選抜高等学校野球大会」

「春はセンバツから」の愛称で親しまれている「選抜高等学校野球大会」は今年で98回目を迎えます。3月19日から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で13日間の予定で、高校球児たちの熱い戦いが繰り広げられます。白熱する試合とともに、気候も日に日に暖かくなり、決勝戦を迎える頃には春も本番、各地から桜が満開の便りが届きます。
同時にプロ野球のペナントレースも開幕し、野球ファン・スポーツファンにはワクワクする季節がやってきます。高校球児たちの熱戦に声援を送り、贔屓のチームの勝敗に一喜一憂しながら春を楽しみたいですね。
暮らしの中の楽しみ「桜餅」

餡の入った餅を、塩漬けした桜の葉で包んだ桜餅。画像の左側が長命寺桜餅、右側が道明寺桜餅と2種類があります。長命寺桜餅は江戸時代の享保2年(1717年)に桜の名所・江戸向島で売り出されたのが初めになります。一方の道明寺桜餅は天保年間(1830年代)の頃に、大坂で誕生しました。見た目も餅の材料も異なりますが、いずれも春の訪れを愛でる時に楽しめる和菓子であることには間違いありません。皆さんはどちかがお好みですか?
桜餅の詳しいお話はこちらをご覧くださいね。
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「春を呼ぶ和菓子・桜餅♫その東西の違いを知っていますか」~子どもと一緒に食を考える #55
家族だんらんの基本はなんと言っても毎日の食事。最近は料理にチャレンジするパパも増えてきています。ここでは簡単に作れるレシピから、ごはんがもっと楽しくなる情報、そして子どもに教えておきたい日本の良き食文化をお届けします。今回は関西と関東の桜餅のそれぞれの歴史や由来を紐解きながら、両者の違いをご紹介します。
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【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊
※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊