
海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【寒露】です。
寒露(10月8日頃~10月23日頃)

寒露(かんろ)とは、夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃を指します。朝晩の冷え込みはきつくなりますが、日中は空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。夜空を見上げれば、より美しくきれいに輝く月を愛でることが可能な時期です。一方で、日毎に昼の時間が短くなり、太陽の沈む速度が速くなります。これが「秋の日は釣瓶落とし」と呼ばれる語句の言われとなっています。
七十二候では、初候:鴻雁来(こうがん きたる)10月8日~10月12日、次候:菊花開(きくのはな ひらく )10月13日~10月17日、末候:蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり )10月18日~10月22日の3つに分かれます。ツバメと入れ違いに雁が北から渡ってくる頃、菊の花がさく頃、蟋蟀が戸口でなく頃という意味になります。
旬のもの

この時期を代表する旬のもの言えば、はたはた、青梗菜などがあります。はたはたは、寒流域の沿岸にいる体長20cmほどの小魚で日本海北部と西部に系群があります。1970年代以降に全国に流通するようになり人気が高まりました。小骨がなく、上品な味わいがあります。鍋物、塩焼き、煮つけなどで食べられている他にも、干もの、魚醤(しょっつる)、飯ずし、なれずし、など様々な加工品も作られています。
青梗菜は、ミネラル分が豊富な緑黄色野菜です。和名では「たいさい(体菜」と呼ばれ、原産地の中国では3000年以上前から食べられていました。国内でも中華料理の普及に伴い食べる機会が増え、お家の食卓でも炒め物や煮物に重宝する野菜として需要が高まっています。
季節の行事「体育の日」

国民の祝日である体育の日は「スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう」ことを趣旨としています。1964年10月10日に東京オリンピック開会式が行われた日を記念して制定されました。2000年に祝日法の改正により10月の第2月曜日に変更になっています。
秋晴れの良い季節にあたるので、数多くの小中学校などではこの時期に運動会が開催されますし、職場やサークルなどでもスポーツに親しむイベントや行事が催されます。心地良い汗を流し、心身ともにリフレッシュできるスポーツに皆さんもぜひ参加して欲しいと思います。
暮らしの中の楽しみ「モンブラン」

この時期に旬を迎える栗をベースにした代表的なスイーツと言えば「モンブラン」ですね。欧州のアルプス山脈の名山の名前を由来とするケーキで、1800年代半ばにイタリアやフランスでその原型が生まれたとされています。
日本のモンブランの典型的イメージは、カステラの台の上にひも状の黄色いクリームが渦巻きに絞り出され、その上に栗の甘露煮が乗ったケーキになります。珈琲や紅茶をお供に、秋のスイーツをいただく口福な時間を、ぜひ家族皆で楽しんでみてくださいね。
【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊
※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊