パパのためのお風呂掃除講座の前回は、毎日のお風呂掃除の流れについてお伝えしました。今回は毎日掃除していても、いつの間にか発生してしまう黒カビやピンク色のぬめりの撃退方法をお伝えします。お風呂掃除の重要なポイントになるので、パパもしっかり覚えてくださいね。まずは発生する原因を知り、その対策を考えていきましょう。
黒カビとピンク色のぬめりが発生する原因とは
お風呂場では、床や壁、天井に黒く目立つカビが繁殖することがあります。黒カビは普通の汚れと違って、放っておくとどんどん広まってしまうので、早めの対処が大切です。黒カビの繁殖条件は以下の通りです。
- 湿度が高い
- 20~30℃くらいの温度
- 皮脂や石鹸カスなどの栄養源が多い
- 酸素がある
お風呂場は黒カビの繁殖にとても適しており、放置すると奥深くまで根を張って落としにくくなります。毎日のお掃除で注意深く確認し、黒カビを見つけたら、出来る限り早めに対処するようにしましょう。
床などに広く発生するピンク色のぬめり(以下、ぬめり)は、ロドトルラという酵母菌やメチロバクテリウムという菌が繁殖したものです。酵母菌は空気中に存在している菌なので、菌自体をすべて除去することはできません。
ぬめりの繁殖条件は、カビと同じく【湿度】【温度】【栄養】で、それが拡がるスピードはとても速く、繁殖力も黒カビ以上にパワーがあります。 また、放置しておくと黒カビの原因になるので、こちらも、可能な限り早い除去を心がけるようにしてください。
黒カビの撃退には塩素系漂白剤が最適
細かな部分にひっそりと発生している黒カビですが、パッキンなどに発生した黒カビは深くまで根を張っている場合が多く、お風呂用洗剤や重曹では太刀打ちできません。このような場合は、カビ取り用洗剤を使って以下の手順で掃除します。
- 黒カビ周辺の水分をしっかり拭きとる
- 空気の流れ道を確保(換気)
- カビ取り用洗剤を直接塗布
- 上からラップをする
- 5~10分程度置いて洗剤を浸透させる
- シャワーで洗い流す
カビ取り用洗剤はスプレータイプやジェルタイプなどさまざまな商品がありますが、細かな場所にはジェルタイプなどの密着性が高い商品がおすすめです。液体タイプの場合は、キッチンペーパーにカビ取り洗剤を染み込ませて貼り付けてもよいですね。その上からラップをすると、浸透中に洗剤が乾いてしまうのを防げます。
浸透させる時間が長すぎるとパッキンを傷めてしまう可能性があるので、洗剤の注意書きをしっかり確認し、適切な時間での使用を心がけましょう。 また、傷がつくと新たな汚れの原因になるので基本的にこすらず掃除しますが、どうしても落ち切らない黒カビは、歯ブラシなどでていねいにこすり落とすようにしてください。
カビ取り用洗剤は塩素系の強い洗剤なので、換気には細心の注意を払います。体調を崩す恐れもあるので、換気扇や窓、ドアのうち2か所を開けて、空気の通り道をしっかり確保しておくことが必要です。
ぬめりには定期的な消毒も有効
ぬめりが付着する力はそれほど強くないので 、お風呂用洗剤を塗布してスポンジでこすれば簡単に除去できます。ただ何度も繰り返し発生するうえ、放置していると黒カビの原因にもなるので、こまめな掃除が大切です。
頻繁に発生を繰り返すぬめりに対しては、消毒も有効な手段です。高い繁殖力を持つぬめりは、溝などに残ったわずかな菌からでも発生し、しかも急速に拡がります。この消毒には、アルコール(消毒用)や塩素系漂白剤を使用します。
消毒用アルコールの場合は汚れに直接スプレーしてからこすり洗い、塩素系漂白剤の場合は汚れに直接スプレーしてからしばらく漬け置き、シャワーでしっかり洗い流しましょう。