『そうだ柿を食べましょう!冬備えの健康フルーツ』~子どもと一緒に食を考える #1

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『そうだ柿を食べましょう!冬備えの健康フルーツ』~子どもと一緒に食を考える #1

Terry Naniwa

Terry Naniwa

編集・ライター稼業に従事すること30余年。 子育ては卒業も、新米パパ&ママに先人の教えや 大切な伝統を発信することをライフワークに活動中。 明治、昭和、平成と時をこえて今も息づく暮らしの知恵を 届けます。

柿がおいしい季節です。日本が原産の果物ともいわれていますが、中国では紀元前2世紀頃から栽培されており、奈良時代(8世紀頃)に大陸から渡来したという説が有力です。今では約1000もの種類があり日本の国果とも称される存在です。

おいしさはもちろん、柿には身体に嬉しい効能もたくさんあり健康フルーツとしても重宝されています。この記事では、そんな柿のすばらしい魅力をご紹介します。

 

俳人・正岡子規も好んで食べていた柿

現在、中国では甘柿種は1種類しかありませんが、日本では甘柿種だけでもなんと800種類以上もあります。卵形、球形など柿の形はさまざまですが、いずれも濃厚な甘みと歯ごたえがあり秋を代表するフルーツとして根強い人気があります。主な産地は山形、福島、新潟、愛知、岐阜、和歌山、広島、香川、愛媛、福岡、そして奈良になります。

『柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺』、明治の俳人・正岡子規のお馴染みの句です。子規は結核療養のため好んで柿を食べていました。まだ栄養学などが確立されていない時代でしたが、古来からの風習や言い伝えなどで明治の人々は柿の効用を肌感覚で掴んでいたようです。

ママにも食べさせてあげたい!柿の効能とは?

「柿が赤くなれば医者は青くなる」ということわざがあるように、柿にはカロテノイドやビタミンC、食物繊維、カリウム、タンニンなど多くの栄養素が含まれています。

カロテノイドはその抗酸化作用でガン予防や動脈硬化予防に役立ちます。ビタミンCも同様に抗酸化作用があり老化防止、感染予防、美肌効果があります。食物繊維はお通じの心強い味方になってくれます。子どもはもちろん、ママにも食べさせてあげたいフルーツとして覚えておきましょう。

さらにカリウムは利尿作用で血圧を下げる効果がありますし、タンニンは胃粘膜に働いてアルコールの刺激作用を防ぎ、その吸収を抑制しつつ酒の酔いもさましてくれます。二日酔い対策にも有効とされていますので、ママだけでなくパパにも役立つ効果満載です。

おいしい柿の選び方

 

では家族で柿をおいしく楽しむために、良い柿の選び方をご紹介しましょう。まず第1のポイントは「ヘタ」に注目です。ヘタ全体が青い(緑)ものが鮮度の高く、さらに実にヘタがピッタリとくっついているものがベストです。柿はヘタで呼吸しているので、ヘタがしっかりしているものが元気な柿ということになります。

逆にヘタが黒ずんだり実から離れて反り返っているものは、鮮度が落ち元気のない柿なので下記のようなものは選ばないよう注意しましょう。

第2のポイントは色味です。オレンジ色が鮮明でつやがあるものが良い柿です。ズバリ、見た目が良いという観点で選ぶようにすれば大丈夫です。最後のポイントは手に取った時に感じる重みです。ずっしりと重さを感じるものを選んでください。第1と第2のポイントをクリアした同じような大きさの柿であれば、重みのある方を選んでください。しっかり実が詰まっている柿にこそ、おいしさも詰まっているのです。

保存は必ず常温でヘタは下向きにが大切

実は柿だけでなく大半のフルーツを冷蔵庫で保存するのはNGです。冷蔵庫に長時間入れておくと、フルーツにとって大切な水分が抜けてしまい、鮮度が落ちることになります。長持ちするためと思って使う冷蔵庫が柿には逆効果になります。室内の冷暗所に置いておくのがベストです。

その際のポイントは、ヘタを下にして保存することです。加えて保護のためにクッションを付けておくと傷みも防げます。クッションがなければ新聞紙などを丸めて代用すれば便利です。

おいしい柿で家族の健康をバックアップ

秋の深まりとともに柿のおいしさも増してきます。この記事でお伝えしたポイントで良い柿を選び、家族皆でおいしく食べて健康にも役立ててくださいね。

【参考文献】※『果物と生活習慣病』|株式会社ペガサス2007年刊

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