二十四節気を感じて【小寒】

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二十四節気を感じて【小寒】

Terry Naniwa

Terry Naniwa

編集・ライター稼業に従事すること30余年。 子育ては卒業も、新米パパ&ママに先人の教えや 大切な伝統を発信することをライフワークに活動中。 明治、昭和、平成と時をこえて今も息づく暮らしの知恵を 届けます。

海外に誇れる日本の文化はたくさんありますが、何と言っても四季があることとその季節に合わせた旬の味覚や行事が根付いていることではないでしょうか。そして春夏秋冬はさらに二十四節気・七十二候と分かれ、細やかな季節の移り変わりを感じる大切な目安になっています。日本ならではのこの素敵な季節感を、ぜひ次世代を担う子どもたちにもパパ・ママから伝えて欲しいとの願いから、この特集をお届けします。今回は【小寒】です。

小寒(1月6日頃~1月19日頃)

小寒(しょうかん)とは、文字通りに解釈すれば、寒さがまだ小さいとなりますが、二十四節気では寒さが本格化する頃という意味を表しています。一年で最も寒い時期は「寒(かん)」と呼ばれ、その初日が「寒の入り」となります。また、ここから節分までの約1ヶ月間を指して「寒の内」とも呼ばれます。この時期に出す挨拶状が寒中見舞いで、冒頭の挨拶には「本格的な寒さを迎える折…」や「厳寒のみぎり…」などが使われ、寒さが一段と厳しい冬本番になることを意識した語句が並びます。

小寒は七十二候では、初候:芹及榮(せり すなわち さかう)1月6日~9日、次候:水泉動(すいせん うごく)1月10日~14日、末候:雉始雊(きじ はじめて なく)1月15日~19日の3つに分かれます。春の七草のひとつ芹が生え始める頃、地中で凍っていた泉の水が溶け動き始める頃、雉が求愛のため鳴き始める頃という意味になります。

旬のもの

この時期を代表する旬のものと言えば、河豚、春の七草などがあります。小寒の頃の河豚は産卵期を迎えるため、たっぷりと脂がのっています。その身は他の魚と比べ弾力があり嚙み切れないため、薄く切られ「てっさ」として提供されます。そのままポン酢で食べるのも良し、お鍋でサッとしゃぶしゃぶして食べるのも良し。寒さが厳しい時期こそ、河豚のおいしさが際立ちます。

無病息災を願い、1月7日に春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入ったお粥「七草粥」を食べます。早春に芽吹いた七草には邪気を払う力があるとされ、その若芽を食べることで一年を健康に過ごせるようにという願いが込められています。年末年始の暴飲暴食で弱った胃腸を優しくいたわるにも効果的です。

季節の行事「十日戎」

七福神の一人である「戎神」を奉る年初めのお祭りです。参拝者は笹に小判や米俵などの縁起物をつけ商売繁盛を願います。関西では「えべっさん」と呼ばれ、1月9日~11日まで各地の戎神社で盛大に開かれ大勢の参拝客が訪れます。商都大阪を代表するのは浪速区の今宮戎神社では毎年、福娘が選ばれ縁起物の笹や吉兆を扱います。また、戎神社の総本社・西宮神社では1月10日の朝6時に行われる「開門神事」が有名で、230mの参道を駆け抜け、本殿に一番乗りした上位3名が福男と認定され、商売繁盛の福を分かつ存在の栄誉を担います。

暮らしの中の楽しみ「お汁粉」

お正月休みが終わると、「鏡開き」を迎えます。新年のために神棚などに供えていた鏡餅をおろし、これからの一年、無病息災で幸せに過ごせるように祈って食べる習わしです。食べ易い大きさに割った鏡餅を焼き、温かいお汁粉(または善哉)に入れれば、老若男女、誰もが楽しめる真冬の逸品となります。さらに小豆の赤い色には古くから魔除けの力があると信じられており、その意味でも、鏡開きに相応しい食べ方として、定着しているのです。ぜひ家族みんなで、おいしいお汁粉を楽しんで、今年の無病息災を祈願してくださいね。

【参考文献】
※『二十四節気を楽しむ図鑑』|株式会社二見書房2018年刊

※『日本の四季と暦』|株式会社学研パブリッシング2013年刊

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